VPNを中国から使用するのは違法?中国でのVPN規制や違法性について解説!

VPNの選び方

近年、中国でのVPN規制は強まっており、渡航者からも違法性について問われるケースが増加しています。中国ではインターネットの検閲や監視が日常的に行われており、海外のコンテンツにアクセスができないよう設定されています。

中国政府は、海外コンテンツの影響による反政府的な思想や言動を抑え、国民の一体化を目指すためと公言していますが、真相は不明です。そのため、中国へ旅行する際は、VPNを利用することが不可欠であり、旅行者の多くは各国のVPNを持ち込んでいます

今回は、中国からVPNを使用することの違法性について解説しています。中国政府が設定した「グレートファイアウォール」や「無料VPNの使用の可否」なども併せて参考にしてください。

当サイトは日本人の視点から安全なVPNサービスを紹介するサイトです。海外に在住した経験がある私が、使いやすさと安さを兼ね備えたVPNを厳選しています。

中国国内でVPNの利用が必要な理由とは?

中国では、インターネットの閲覧や監視を目的とした、通称「グレートファイアウォール」を設定しています。別名「金盾」とも呼ばれ、中国国民からの批判的な意見や反政府意見を促進させるようなウェブサイトやツール、機能を制限しています

当然、中国国内からX(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなどの海外が発祥のSNSやサービスにはアクセスができません。各種SNSの他に

  • Facebook
  • Pinterest
  • ニューヨークタイムズ
  • Discord

などへのアクセスも禁止しています。

中国国内でVPNの必要性が高い理由は、中国ではインターネットの検閲が厳しく、各種SNSやサービスが利用できないため、VPNの利用が推奨されています。VPNを利用することで、各種SNSやサービスへのアクセスが可能になり、快適な滞在が実現するでしょう。

中国でのVPN規制について

2022年6月、中国から各国へのVPN接続が不安定になる現象が報告されています。中国国内でも「VPN通信の不安定さ」は以前から報告されており、VPN接続の安定性が求められています。

政府のインターネットの検閲や監視が前提のため、VPN利用者に圧力がかかり、誰かにみられている感覚は気分が良いものではありません。

ここからは中国でのVPN規制について解説しています。

中国から海外のコンテンツにアクセスするのは違法?

中国ではインターネットの閲覧や監視を目的とした「グレートファイアウォール」により、滞在者はVPNの使用自体が違法と考えるのが自然です。しかし、中国国内における観光客の「VPN使用」については違法性が薄いことが明らかになっています

中国政府は中国3大キャリア(中国移動、中国聯通、中国電信)のみ、VPNの提供を認めると公表していますが、実際、中国で提供されているキャリアを利用する方はあまり見受けられません。

理由としては、中国3大キャリア(中国移動、中国聯通、中国電信)が提供するVPNは、利用料金が高く、旅行者の利用に適していない点が主な原因でしょう。

とはいえ、中国政府は、VPNの使用をグレーゾーンとして扱っており、中国国内で罰則を受けた例も存在します。ただ、基本的に外国人が、VPN使用により逮捕された前例はなく、反政府的な意見や過激な発信をしない限り、逮捕や罰則を受けることはありません

無料VPNは利用できる?

中国では、無料VPNは基本的に使用できないことを知っておきましょう。年々、VPNの規制を強めている中国では、有料のVPNでもつながらないケースが増えており、無料のVPNは接続が不安定という意見が多く見受けられます。

また、無料VPNはセキュリティ面でも大きな問題を抱えているサービスも多く存在し、セキュリティの脆弱性を利用したサイバー攻撃やハッキングなど、情報漏えいにつながる危険を多く含んでいます。

運営元の詳細が不明な「VPNネコ」は以前から怪しいと言われ続けており、運営元も何度か変更されているようです。その他、運営元がはっきりとしている事業者でも、通信速度を安定させる目的で、有料VPNに乗り換える方も多いのが現実です。

基本的に無料VPNは、一時的な利用のみに留めておき、数日間の滞在でも有料VPNの利用を推奨しています

海外で利用できるVPNについては下記の記事で紹介しているので、併せて参考にしてください。

海外から利用できるVPNおすすめ6選【違法性や安全に利用できるVPNを厳選!】

中国から利用できるVPNの選び方

著作者:pikisuperstar/出典:Freepik

中国では、VPNの使用が必須になっており、VPNの選び方次第で中国での生活が左右されます。特に、中国でVPNを利用する場合、通常の選び方とは異なり、中国での接続が公表されているVPNサービスを選ぶ必要があります

有名な「ExpressVPN」や「NordVPN」は中国での接続状況に不安定さが目立つため、中国国内での利用には不向きです。

中国では年々VPNの規制を強めており、選び方にも変化が生まれています。ここからは中国から利用できるVPNの選び方を紹介します。

通信速度の安定

中国国内でのVPNの利用は、通信速度が安定しておらず、接続できなくなる現象が報告されています。滞在するエリアや接続するWi-Fi環境に左右されるため、継続的に安定したVPN接続ができるVPNサービスは重宝されます

中国では、以前まで使用できていたVPNが突然使えなくなる可能性があり、全てのVPNが安定して使用できる保証がありません。中国に滞在する場合、複数のVPNサービスを用意し、接続ができなくなってしまうケースを想定しましょう。

セキュリティ機能の充実

中国では、インターネットの検閲や監視が日常的に行われており、全て筒抜けの状態は気分が良いとはいえません。VPNには、通信を暗号化する機能が備わっており、検閲を回避することが可能です

例として、ロシア国内のVPN使用者が120万人を上回ったことが挙げられます。ロシアでは現在、ウクライナ侵攻の影響によりインターネットの検閲が政府によって行われています。中国と同様に「ファイアウォール」を設定し、各種SNSやサービスを制限しています。

このような拠点間の通信を行う場合、セキュリティ機能が充実したVPNサービスを選ぶことが重要です。VPNの本来の目的は、拠点間の通信を暗号化し、第3者の介入を阻止する目的が含まれています

中国政府のインターネット検閲を回避する目的の他に、セキュリティ機能が充実しているVPNサービスを併せて選ぶことで、より快適で安全な通信が可能です。

iPhoneなどの携帯端末でも利用できる

VPNの利便性を重要視する選び方もおすすめです。VPNには、iPhoneなどの携帯端末で利用しにくいサービスが存在します。旅行先でVPNを使用する多くの人は、iPhoneなどの携帯端末を使用するため、VPNが携帯で利用しやすい点は大きなメリットになるでしょう

特にアプリでの利用ができるVPNは、旅行先で重宝されやすく、利便性も非常に高いため、事前にリサーチして準備を進めることをおすすめします。

中国国内から利用できるおすすめVPN4選

著作者:pikisuperstar/出典:Freepik

中国でVPNを使用する際に、通信速度の不安定さや接続不良が多発するとお話ししました。以前までは快適に利用できていたVPNも、数か月後には利用できなくなり、VPN自体が使用できない場合も考えられます。

中国で利用するVPNは通信速度の安定や利便性も重要ですが、最も重要視すべきは「コスト面」でしょう。いくら性能が良いVPNを利用したところで、料金が高いのであれば、利用を再検討すべきです。コスト面・セキュリティ面のいずれも満たしたVPNサービスを選ぶことが重要です。

ここからは利用料金の安さに加えて、セキュリティ機能が充実したVPNサービスを紹介しています。また当サイトでは「海外から利用できるVPN6選」を掲載しています。その他の国のVPN規制情報や注意点をまとめていますので、併せて参考にしてください。

MillenVPN

https://millenvpn.jp

MillenVPNは日本の企業「アズポケット株式会社」が運営するVPNサービスです。MillenVPNが提供する「Millen Native OpenConnect」を利用することで、検閲や規制が厳しい中国でも利用ができます。

「Millen Native OpenConnect」は、OpenConnectプロトコルを利用することで通信規制が厳しい国でも安定したVPN回線を利用できるサービスです。Windows版、macOS、iOS、Androidに対応しており、携帯端末でも利用できる点が強み

日本の企業が運営しており、お問い合わせや公式ホームページも全て日本語に対応しています。VPNサービスの多くは、不自然な日本語を使用しており、不安に感じることもありましたが、しっかりとした日本語で対応していただけるのは嬉しいですよね。

MillenVPNは、最短で7日間のプランから利用でき、最長2年間のプランを契約できます。利用料金も業界最安値で、利用しやすい点もMillenVPNが選ばれ続けるポイント。

対応する国やサービスが一目でわかる一覧表を掲載しているため、利用したいサービスが対応しているかを確認しておきましょう。初めてVPNを導入する方や細かいプランを選択したい方におすすめのVPNサービスです。

セカイVPN

https://www.interlink.or.jp/service/sekaivpn/

セカイVPNは、日本の運営会社「インターリンク株式会社」が運営するVPNサービスです。最大2か月の無料期間を設けており、接続状況や通信速度を事前に確認できる点が大きな強み

セカイVPNは、各国に設置したVPNサーバーに接続することで、国ごとのIPアドレスでインターネットを使用できるIP共有型のサービスです。主に、海外に滞在する日本人からの利用が多く、インターネットの検閲が厳しい国からの利用者が多い印象を受けます

一時的な利用に適した「定額制」を導入しており、利用したい期間を自分でコントロールできるのはセカイVPNの魅力の一つ。他のVPNサービスは、プランが用意されており、細かく利用期間を設定できません。

また、専用のアプリを配信しており、難しい操作が一切ない点や接続方法が簡単なことから、初心者でも利用しやすいVPNサービスと言えます

日本の企業が運営しており、日本で対応していただけます。細かく利用期間を決めたい方や動画視聴を目的とした利用を検討している方におすすめです。

ただし、通信速度の安定性にムラがあり、中国での利用には無料期間を使い、通信状況の確認が必要です。

suikaVPN

https://www.suika-v4.com/

suikaVPNは日本の運営会社「株式会社MAJ Tech」が提供するVPNサービスです。多種多様な接続方式を採用しており、中国での安定した接続と通信速度が魅力です

対応するサービスの種類が多く、中国に在住する日本人の利用者が多い印象を受けます。公式ホームページ内のレビューでも、中国から利用している声が多く寄せられており、中国からの利用に適していると言えるでしょう。

世界45か国に設置されたサーバーは、日本に限らず、多くの国のIPアドレスを使用できます。

対応するサービスの幅も大きく、GmailやLINE、X(Twitter)を含む、各 SNSからHuluやU-NEXTなどの動画配信サービスまでアクセスが可能です。対応するサービスの一覧表を掲載しており、利用前に確認しましょう。

suikaVPNが提供する「IKEv2」の接続方式は、中国でも安定した通信速度を実現しています。「IKEv2」は安定的な速度を維持しつつ、高いセキュリティ性能を持つ接続方式です。ほぼ全てのOS・デバイスに対応しているため、中国での利用には必須でしょう。

安定した通信速度を重視している方におすすめのVPNサービスです。

surfshark

https://surfshark.com/ja

Surfsharkは、オランダの企業「Surfshark B.V.」が運営するVPNサービスです。VPNサービスの中では、比較的新しいサービスで、現代の利用に最適化されたVPNを提供しています

2023年ベストバリュー賞」や「2022年最優秀VPNソリューション」を受賞するSurfsharkは、海外YouTuberのレビューが掲載されており、セキュリティの信頼性は非常に高いことが伺えます。

Surfsharkは、セキュリティを向上させる「自動キルスイッチ機能」や「ノーログポリシー」を標準搭載。また、「Nobordersモード」と「カモフラージュモード」を採用することで、地域的なインターネット検閲が厳しい国での安定した通信速度の維持と検閲の回避を徹底しています。

また、中国のVPN接続に対しても、積極的に対応しているVPN事業者です。VPN規制を注意深く観察しており、規制の強化と並行してアップデートの実施を行っています。

短期間の料金は、他のVPNサービスと比較しても高い値段を設定しており、短期間の利用には不向きです。長期間の利用を前提に利用すると良いでしょう。

セキュリティ性能の高いVPNを使用したい方や信頼性のあるVPNを使用したい方におすすめです。

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