「VPNサービスの選び方」や「VPNにどのようなサービスがあるのか」悩みがちですよね。実際に私も海外に在住していた頃は、フリーWi-FiをVPNを使用して、データが抜き取られないかドキドキしました。
VPNは海外に在住する方にとっては必須のサービスであり、日本に住んでいる方にもぜひ使用してもらいたいサービスです。特に、カフェや飲食店のフリーWi-Fiをかなりの頻度で使用する方は、データを盗まれる危険があると言えます。
今回はVPNサービスを提供する事業者を5つ紹介するとともに、「VPNを導入するメリット・デメリット」や「無料VPNと有料VPNの違い」についても解説していますので、併せて参考にしてください。
当サイトは日本人の視点から安全なVPNサービスを紹介するサイトです。海外に在住した経験がある私が、使いやすさと安さを兼ね備えたVPNを厳選しています。
VPNとは?
VPNとは「Virtual Private Network」の略で、日本語略は「仮想専用通信網」と呼ばれます。VPNを導入することで、公共のフリーWi-Fiなどを仮想的に自分専用の回線にすることが可能です。
フリーWi-Fiは誰でも自由に利用できる利便性の高さが魅力ですが、ハッキングされやすくデータ改ざんや盗見される危険があります。一度はニュースやメディアでフリーWi-Fiの危険性について聞いたことがあるかもしれません。
VPNの仕組みは、送信側と受信側のそれぞれに設置された機器によって「カプセル化」と呼ばれる処理を行い、第3者に認識されない仮想的なトンネルを作成します。この一連の動作を「トンネリング」と呼びます。
通信時には正規の利用者であることを認証し、トンネルに不正にアクセスされた場合は、通信内容を暗号化します。
私たちの生活で利用する「トンネル」も進行ルートが決まっており、側面や上面からの侵入は不可能です。一定の方向にしか出入り口がないため、不正にトンネルに侵入できたとしても、完全に出口まで辿り着けないことをイメージすると非常にわかりやすいでしょう。
VPNが必要な場面は?
VPNサービスを利用する際に「わざわざ暗号化する必要がないのでは?」と考える方も多いでしょう。通信保護にお金を支払うのはちょっと…と考える気持ちもわかります。
しかし、VPNには海外から日本のコンテンツにアクセスが可能になったり、セキュリティを強固にしたりと利用するメリットは非常に多いのです。
また、リモートワークが普及している日本では、会社の情報を自宅で開く機会も増えているため、情報漏洩のリスクは以前よりも高くなっています。
ここからはVPNが必要になる場面を解説していますので、参考にしてください。
フリーWi-Fiを利用する
旅行や仕事先のホテルではフリーWi-Fiを使用している方は多いでしょう。技術の進歩により、ハッキング被害の多くは、フリーWi-Fiの使用時に情報を抜き取られるケースがほとんどです。
無料Wi-Fiは利便性が高い反面、セキュリティが暗号化されておらず、ハッカーにとって情報を抜き取るのは容易いでしょう。
また、ホテルには外国人の方もいるので、他の場所よりも情報漏洩の可能性も大きいでしょう。外部に漏れ出した情報を取り返すのは難しいため、フリーWi-Fiの利用は一定のリスクがあります。
もし、フリーWi-Fiを使用する場合は、VPNを使用して通信を暗号化することが重要です。フリーWi-Fiを専用の回線として利用できるVPNは、フリーWi-Fiの利用時に重宝されます。
海外から日本のコンテンツにアクセスする
私の経験として、海外に在住していた際に「お住まいの国ではご利用できません」と表示されるトラブルに悩んでいました。一時的に利用するために、無料のVPNを使用して解決した経験があります。
滞在する国によって情報の閲覧規制が設けられており、インターネットを満足に利用できない可能性も考えられます。また、日本でしか利用できないサービスがあり、海外に在住している場合は海外からの直接的なアクセスはできません。反対に日本からアクセスができない、海外でしか利用できないサービスもあります。
VPNを利用することで国外のサービスにアクセスが可能になるため、海外のサービスに興味がある方はVPNの導入がおすすめです。
また、海外から日本のサービスにアクセスしたい場合もVPNの利用は非常に有効的です。海外生活が長くなればなるほど、日本のサービスが恋しくなるので、VPNの導入は検討するべきでしょう。
リモートワークをする
近年のコロナウイルス流行の影響もあり、リモートワークを導入する企業が大幅に増加しました。特にIT企業はリモートワークを積極的に取り入れ、働き方に大きな変化が生まれています。
リモートワークの急増は社会的にも大きな変化であり、急な対応に追われた方も少なくありません。中にはマンションの共有Wi-Fiを利用している方もいます。
リモートワークは個々の家庭での業務であり、全ての社員が同じ環境とは限りません。セキュリティの管理を個人で徹底している方の割合にもバラつきがあるでしょう。
自由な働き方ができる反面、社内の情報が社外に漏れやすく、マンションの公共Wi-Fiなどを使用した社員のパソコンから情報が抜き取られる可能性も考えられます。
VPNの導入により、社員が利用するネットワークをコントロールし、情報漏洩のリスクを最小化することが可能です。指定したネットワーク回線にVPNを導入し、ユーザーが共有することで、離れた場所から安全にアクセスすることもできます。
リモートワークが急増した現代社会において、個人でもセキュリティ対策を強化する時代に突入しています。
VPNの選び方
VPNサービスは事業者によって一長一短であるため、自分に合ったVPNサービスを選ぶことが重要です。
特に、VPNサービスを利用するための「料金」は最も重要な選び方の一つでしょう。その他にもセキュリティや通信速度を重視した選び方もおすすめです。
ここからはVPNの選び方を各項目に分けて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
料金
VPNサービスの利用にはお金がかかるため、料金によってサービスの質が変わることも珍しくありません。
安さはセキュリティの穴に繋がる可能性があり、料金が安い分、サービスの品質は落ちやすいでしょう。しかし、料金が高いVPNサービスを利用する場合でも、VPNの効果を最大化しにくく、個人利用には不向きです。
VPNの導入で「何を実現したいのか」を明確にし、身の丈にあったサービスを利用することが重要です。
セキュリティ
VPNには大きく分けて2種類存在し、既存のインターネット回線を使用する「インターネットVPN」とサービス事業者が提供する閉域ネットワークを利用する「IP-VPN」があります。
インターネットVPNは金銭的な負担が少なく、利用しやすい点が大きなメリットです。しかし既存のインターネットを利用しているため、通信速度は利用するVPNサービスによって左右されます。
IP-VPNはサービス事業者が提供する閉域ネットワークを利用し、安全なセキュリティと安定した通信速度が特徴です。第3者からの不正アクセスをブロックし、専用の回線のような形で利用できます。安全と引き換えに金銭的な負担は大きくなるので、注意は必要です。
個人利用で気軽に利用したい場合は「インターネットVPN」がおすすめ。企業の重要書類を閲覧する場合は、閉域ネットワークを提供するVPN事業者を選択すると良いでしょう。
通信速度
VPNを利用するとインターネット通信の暗号化が行われるため、通常よりも通信が遅くなります。また、同時に使用する人が増えるほど遅くなりやすいため、同時接続でも遅くなりにくいサービスを選ぶ必要があります。
通信速度の遅さはトラブルに繋がりやすく、動画を見ている最中にリロードが入るのはストレスです。通信の不安定さから「バグ」が発生するケースも存在するので注意が必要。
VPNサービスはサーバーの設置国で速度が変わるので、利用する国にサーバーが近いほど速度が早くなります。日本で利用する場合は日本にサーバーが設置されているVPNサービスを選びましょう。海外で利用する場合は、お住まいの地域に最も近い国を選ぶと良いです。
また、通信速度は料金に比例しやすいため、通信速度が気になる方は重要視するポイントです。
サポート体制
日本人が最も懸念しているのは「日本語対応が可能かどうか」でしょう。VPNサービスを提供する事業者の公式サイトを見ても、日本語の表記が不自然な業者も一定数います。料金設定もドル表記だったりと、少し不安です。
VPNサービスのサポート体制で注目するポイントは「日本語での対応」はもちろんですが、「対応の速さ」や「運営体制」、「24時間365日対応しているか」は一度確認するべきです。また、障害が発生した場合の対応なども確認しましょう。
「ライブチャット」や「お問い合わせフォームの設置」など使いやすいコミュニケーション手段があるVPN事業者は、対応も早く使いやすいVPNサービスと言えます。その後、素早い返答があるかも重要です。
デバイスの最大接続数
VPNを利用する場合は、さまざまなデバイスに対応しているVPNを選ぶことが重要です。日本で主流なWindowsやiOS、macOS、ChromeなどVPNサービスが対応するデバイスは、若干ですが違います。
また、VPNサービスにはデバイスの最大接続数が設定されています。複数の端末を持つ方は確認が必要です。法人や大人数で共有して使用する場合は、対応台数の多いVPNサービスを選びましょう。
デスクトップ版やアプリ版など「応用が効くか」なども確認し、VPNを選ぶことが重要です。
ノーログポリシーの有無
「ノーログポリシー」とは、VPNサービスにおいて「利用者の閲覧履歴」や「IPアドレス」などを保存しないことを指します。ノーログポリシーを掲げているVPNサービスでは、ログが保存されず、情報が漏洩するリスクが大幅に減ります。
ログには「誰と誰がいつどのような内容の通信をしたか」という情報が記録されているため、ログから情報漏洩につながるパターンがほとんどです。ノーログポリシーを掲げているVPNサービスは安心して利用ができます。
VPNの本来の目的は、第3者に自身のアクティビティを匿名化し、個人情報の漏洩を防ぐことです。ノーログポリシーを掲げているVPN事業者が、具体的なサービス内容を提示していると、なお良いでしょう。
無料VPNと有料VPNの違い
無料VPNは費用がかからない反面、運営元の信頼性がなく、通信速度が安定しません。「無料」の言葉に誘導され、危機感を持たずにインストールしてしまうと、個人情報の抜き取りや思わぬトラブルに発展する可能性も考えられます。
実際に無料VPNの運営が利益をあげる手段として「個人情報の売買」をしているデータも存在するため、注意が必要です。しかし、費用がかからないのは個人利用において大きなメリットなので、インストールする場合は細心の注意を払いましょう。
反対に有料VPNは費用がかかりますが、運営のノーログポリシーにより安全性が確保されており、通信速度も非常に安定しています。
長時間の利用においても安定した接続が可能で、フリーWi-Fiを利用する場合でも安全に利用できます。長時間の作業や快適に利用したい場合は有料VPNがおすすめです。
一時的な利用は「無料VPN」、長期的な利用や安全面、セキュリティを重視するなら「有料VPN」といった使い方がおすすめです。
VPNのメリット・デメリット
VPNサービスはメリットも多く、導入を検討する方が年々増えている一方で、共通するデメリットも存在します。
VPNサービスは既存のインターネット回線を利用するため、通信速度が遅くなったり、接続が不安定になる問題もあるため、メリットとデメリットは把握しておくべきです。
また、選び方にも変化が生まれるので、選び方をまだ迷っている方は参考にしてください。
メリット
VPNの導入による最大のメリットは、通信内容の暗号化により安全な通信が可能になることです。特に、コロナウイルスの影響により、社外から社内へのアクセスが増加しているため、より安全な回線が求められています。
リモートワークや自由な働き方が増えた今、離れた場所から安全で早い速度で接続できるのは、VPNを導入する大きなメリットです。また、専用線を導入するよりも運用コストを抑えるため、安全に拠点間の通信ができます。
さらに、海外からはHuluやU-Nextなど日本国内の動画配信サービスにアクセスができないため、VPNを導入すると試聴が可能です。日本国内から海外のサービスやコンテンツにアクセスする場合も同様です。
デメリット
VPNを導入した場合でもセキュリティを突破される可能性があります。あくまで仮想的な専用回線なので、純粋な回線ではなく、サイバー攻撃を防ぐことが難しい場合もあるでしょう。
また、VPNの導入により、既存のインターネット速度が遅くなる可能性も考えられます。同時接続台数や通信速度が各事業者に提示されているので、チェックしましょう。
通信速度や安全面を重視すると費用が高くなるので注意が必要です。VPN事業者は、1度に長期契約を結ぶことで、1か月あたりの料金が安くなる設定しています。
事前に無料トライアルを利用し、継続的に利用する場合は、長期契約もおすすめです。
おすすめのVPN6選
ここからはVPNサービスを提供する事業者を5つ紹介しています。事業者によって、提供されるサービスの内容は若干異なっており、料金の他にも短期間向けのサービスも存在します。
紹介するのは「日本語対応が可能なVPNサービス」や日本語の対応は難しいものの、日本人からの高評価レビューが多いものだけを厳選しています。
自分に合ったVPNサービスを利用することで、効果を最大限に発揮することも可能です。ぜひ参考にしてください。
MillenVPN
https://millenvpn.jp
7日プラン | 15日プラン | 30日プラン | 1年プラン | 2年プラン |
---|---|---|---|---|
580円/7日 | 980円/15日 | 1,580円/30日 | 540円/月 | 360円/月 |
MillenVPNは日本の企業である「アズポケット株式会社」が運営しているVPNサービスです。日本の企業が運営しているため、日本語での対応が可能です。
2年契約と1年契約の「サブスクリプションプラン」、7日間、15日間、30日間の「ワンタイムプラン」の2パターンが用意されていますが、長期契約になるほど1か月分の金額が安くなります。
通信速度は非常に安定しており、動画視聴に最適なVPNです。公式サイトに動画視聴サービス対応表があり、初めてVPNを利用する方や気軽に利用したい方におすすめ。またAndroidユーザーにもサービスが適応されます。
日本の企業が運営しているため、設定方法が日本人向けに作られており、簡単でわかりやすいVPNサービスです。ノーログポリシーを提示しているため、長期的に見ても安全に利用できます。
suikaVPN
https://www.suika-v4.com/
1か月プラン | 3か月プラン | 6か月プラン | 1年プラン | 2年プラン |
---|---|---|---|---|
1,097円/月 | 1,048円/月 | 988円/月 | 938円/月 | 878円/月 |
suikaVPNは日本の運営会社「株式会社MAJ Tech」が提供するVPNサービスです。主に中国で働く日本人に利用されており、対応の速さに定評があります。日本の企業が運営しているため、日本語での対応が可能です。
suikaVPNは短期間の利用に向いているVPNサービスで、お試しで利用したい方や一時的な利用におすすめ。長期契約は他のVPNサービスの方が安いため、他のVPNサービスと比較する必要があります。
通信速度はVPNサービスの中でもトップの安定性を実現しており、ラグの少なさやスムーズな通信速度が評判です。マニュアルも用意されているので、簡単でわかりやすい操作も人気の理由です。
アカウントの追加発行が必要ですが、同時接続台数が50台と大人数で使用するのにも向いています。suikaVPNは購入後の30日間の無料返金保証が付いているので、利用に納得がいかなかった場合でも返金が可能です。
GlocalVPN
https://glocalnet.jp/lp/vpn_movie/
1か月プラン | 6か月プラン | 12か月プラン |
---|---|---|
990円/月 | 825円/月 | 779円/月 |
GlocalVPNは「株式会社グローカルネット」が運営している動画試聴に特化したVPNサービスです。
海外から日本のサービスやコンテンツにアクセスする場合のみ対応しています。日本国内から海外のサービスやコンテンツにはアクセスができないので注意が必要です。
7日間の無料期間が設けられており、お試しができるのは大きなポイント。VPNの利用が初めての場合は、無料期間から始めてみましょう。
GlocalVPNは短期間の契約が非常に安く、一時的な利用に適しています。日本語に対応しており、日本人に優しいVPNサービスです。
同時接続台数は1台なので、複数の端末での同時使用はできませんが、個人利用のお試しには非常に適しています。
NordVPN
https://nordvpn.com/ja/cyber-site/
1か月プラン | 1年プラン | 2年プラン |
---|---|---|
1,920円/月 | 660円/月 | 560円/月 |
NordVPNは「NordSecurity」が提供するVPNサービスです。セキュリティが強固でコストパフォーマンスに優れており、ノーログポリシーを提示しているVPN事業者です。
運営会社が日本ではないため、日本語の対応ではありません。自動翻訳なので少し不安は残りますが、サポート体制が手厚く、対応にも評判があります。
長期間の契約になるほど料金は安くなり、短期間の契約は少し値段が張ります。ただし、契約に納得がいかない場合は、30日間の返金保証が付いているので安心して利用が可能です。
また、全てのプランで1契約につき最大6台の同時接続が可能です。汎用性も高く、複数の端末で利用したい方にもおすすめ。
サーバー数は全世界の60か国に5991台が設置されており、サーバー数はVPNサービスの中でも世界一です。スムーズな通信速度とラグの少なさが評判ですが、中国での利用ができないため注意しましょう。
ExpressVPN
https://www.expressvpn.com/jp
ExpressVPNは、イギリス領ヴァージン諸島の企業「Express VPN International Ltd.」が運営するVPNサービスです。全世界94か国に設置されたサーバーにより、どの国に滞在しても快適な通信ができるVPN大手企業です。
ExpressVPNは30日間の無料保証期間を設けており、契約後に満足できなかった場合でも、返金してくれます。返金の対応を受けることで、実質30日間お試しができる状態です。
対応しているデバイスの種類も豊富で、WindowsやmacOS、Android、iOS、Linux、Wi-Fiルーターまで接続が可能です。
ただし、日本語の表記が不自然な点や金額がドル表記など日本語での対応にはやや不安が残ります。対応する国が多いVPNをお探しの方、快適な通信を求める方におすすめのVPNサービスです。
CyberGhost
https://www.cyberghostvpn.com/ja_JP/
CyberGhostは、ルーマニアの企業「CyberGhost S.R.L.」が提供するVPNサービスです。長期契約時の破格の安さが特徴で、安価な高速接続ができるVPNを探している方におすすめです。
CyberGhostは45日間の無料返金保証を設けており、返金保証期間を提示しているVPN事業者と比較して、最も長い無料保証期間を掲げています。
同時接続台数は7台と複数のデバイスを所持する個人の方に向いています。対応デバイスの種類も多く、WindowsやmacOS、Android、iOS、Linux、Wi-Fiルーターの他に、PlayStationやNintendo Switchなどのゲーム機まで接続が可能です。
全世界6800台のサーバーが通信速度の低下を最小限に抑えます。ノーログポリシーを掲げており、安全性・速度は申し分ない性能です。
運営会社が日本ではなく海外なので、日本語がやや不自然な点もありますが、24時間365日対応のカスタマーサポートを設置しており、サポート体制も問題はありません。