個人利用でVPN導入は必要?メリットや必要ない例を併せてご紹介!

VPNの選び方

VPNを個人で利用する方の中には、必要性が薄い方と必要性が高い人に分けられることをご存じでしょうか。日本ではあまり普及しないVPNですが、使い方が明確になっておらず、間違った使い方や知識を持つ方も少なくありません。

個人で契約する場合、明確な必要性や目的がある場合に限り、VPNを契約しましょう。反対に、曖昧な理由で契約を検討している場合、VPNの導入は保留がおすすめです。

当記事では個人利用でVPNを導入する方向けに「個人利用でVPNを導入するメリット」や「VPNの導入が必要ない例」をご紹介しています。

当サイトは日本人の視点から安全なVPNサービスを紹介するサイトです。海外に在住した経験がある私が、使いやすさと安さを兼ね備えたVPNを厳選しています。

VPNとは?

VPNは「Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)」の略です。VPNに接続することで使用しているインターネット通信を暗号化し、拠点間の通信をより安全にする効果があります。

簡単に説明すると、インターネットに安全なトンネルを形成することで、外部からのハッキングや検閲、データの漏えいから守ります。私たちの生活で見ることができるトンネルでも構造上、側面からの侵入ができないことをイメージするとわかりやすいでしょう。

あくまで仮想的なネットワークであるため、物理的にネットワークを保護するわけではありません。VPN回線の設置や設定は全てインターネット上で行います。

共用の回線、例えば無料Wi-Fiなどの回線を仮想的に独立させる技術が「VPN接続」と呼ばれています。

個人利用でVPNを導入するメリットは?

明確な目的を持つことで、個人でVPNを導入するメリットを感じやすいでしょう。特に、海外から日本のコンテンツにアクセスする方はVPNを重宝しており、必須のツールとして愛されています。

セキュリティの強化を目的とした導入も増えており、背新型コロナウイルス流行に伴うテレワークの導入が背景にあります。

ここからはVPNを導入するメリットの中でも、特に有効性が高いものを紹介します。

無料Wi-Fiを安全に利用できる

カフェや飲食店、公共の施設には無料Wi-Fiが備え付けられており、通信容量の節約のために利用する方も多いでしょう。無料Wi-Fiは利便性の高さが魅力ですが、セキュリティに関しての対策は皆無です

実際、無料Wi-Fi利用時に個人情報やクレジットカード情報が漏えいしたケースも存在します。無料Wi-Fiは不特定多数の人に利用されるため、ハッカーにとって獲物を探すのにうってつけです。

無料Wi-Fiを利用する場合でも、VPNの導入により、通信を暗号化し、安全な通信を行うことが可能です。働き方にも多様性が生まれつつある日本では、無料Wi-Fiの使用頻度は年々上昇しており、個人利用でも導入する方が増えています。

無料Wi-Fiを長時間利用する方や無料Wi-Fiを使用して仕事をする方はVPNの導入がおすすめです。

国外のサービスにアクセスできる

滞在する国によっては、インターネットの検閲やアクセス制限があり、国外のコンテンツにアクセスができない場合があります。また、IPアドレスの関係により、海外から日本のコンテンツへはアクセスができません。

近年ウクライナ侵攻により、インターネットの検閲が厳しくなっているロシアでは、VPNの使用率が急上昇し、話題になっています。ロシア国民は、InstagramやFacebookなどの国外のサービスにアクセスするため、VPNを使用しています。

日本を含む、欧米諸国ではVPNの使用が合法であり、海外旅行や海外出張の際にVPNを導入する方が増えています。HuluやU-NEXTなどの動画配信サービスはVPNを使用しない限り、視聴できません。また、滞在する国によってはSNSの規制が厳しく、アクセスできない可能性もあります。

動画の視聴に特化したVPNサービスもあるため、確認しておきましょう。セキュリティを強化する目的でもVPNの導入はおすすめです。

NetflixやYouTubeプレミアムを安く利用できる

NetflixやYouTubeプレミアムは、国によって値段が異なり、VPNを使用することで安い価格で提供されている国で契約できます

日本ではNetflixは最大でプレミアムプランの「1,980円」、YouTubeプレミアムは「1,280円」で提供されています。これらのサービスが安く提供されている国で、決済もしやすいとされているのが「トルコ」です。

トルコではNetflixが99.99トルコリラ(日本円で約500円前後)、YouTubeプレミアムが57.99リラ(日本円で約280円前後)で提供されています。

VPNは、国ごとのサーバーを選択することで、IPアドレスを書き換える形で変更できます。サーバー選択画面で「トルコ」を選び、手続きを完了しましょう。その他にもインドやブラジルが安く利用できる国として挙げられます。

スマートフォンの利用でも有効

VPNはスマートフォンの利用での効果が薄いと思われがちですが、スマートフォンへのVPNの導入は非常におすすめです。

スマホは日本では持っていない人の方が珍しいデバイスで、使用率の高さから誰もがデータの漏えいやハッキングの標的になりやすいと言えます

無料Wi-Fiを利用する人のほとんどは、通信量の節約や動画の視聴を目的としているため、VPNの必要性が薄くなる可能性も含まれています。頻度の高さや取り扱うデータによって、適切なVPNを導入しましょう。

個人利用でVPNが必要ない例を紹介

VPNの導入を検討している方の中には、VPNの導入が必要ないにも関わらず「セキュリティの強化」を目的に契約してしまう方が急増しています。

単純にWi-Fiを使用し、動画視聴やゲームをプレイするだけで収まるのであれば、VPNは必要ありません。注目すべきは、自宅から他のサーバーにアクセスする機会がある場合に限り、VPNが有効です。

確かに、VPNの導入によりセキュリティの強化は実行されますが、最大限に性能を発揮できるようにすべきです。多少のセキュリティ強化を目的とするのであれば、VPNの導入は再検討しましょう。

ここからは個人利用でVPNが必要ない例をご紹介しています。

拠点間の通信をしない

VPNには、通信を暗号化する機能が搭載されていますが、拠点間の通信をしない場合はVPNの導入は必要ないでしょう

例えば、自宅から会社内のデータベースにアクセスする際に、パスワードの入力を行いますよね。攻撃者はWi-Fiの通信を盗み見ているため、VPNを導入していない場合は「パスワード情報→Wi-Fiの通信→会社の内部情報」と、入力したパスワードがWi-Fiの通信を通じて簡単に見えてしまいます

VPNを導入している場合は「パスワード情報→Wi-Fiの通信→VPNサーバーを経由→会社の内部情報」となり、VPNサーバーを経由したことで通信が暗号化されます。攻撃者から見えるのは暗号化された通信のみで、情報の漏えいを防ぐことが可能です。

拠点間の通信の例として、学校のサーバーへアクセス・金融機関のサーバーへアクセスが挙げられます。いずれも、パスワードの入力画面が表示されるため、VPNの導入が必要です。

Wi-Fiのセキュリティを充実させた製品も多く販売されており、自宅で動画を視聴したり、ゲームをプレイする程度であれば、VPNの導入は必要ありません

無料Wi-Fiの使用頻度が低い

カフェや図書館など、公共の施設で提供されている無料Wi-Fiの使用頻度が高くない方は、VPNの必要性は薄いでしょう

無料Wi-Fiは利便性に長けている反面、誰でも自由に利用できるため、攻撃者にとっても利用しやすく、情報を盗むことは簡単です。実際に、無料Wi-Fi利用時に個人情報を盗まれるケースが多く、無料Wi-Fiの利用には注意が必要です。

しかし、無料Wi-Fiをあまり利用しない方や全く利用しない方は、VPNを導入する必要はありません。また、無料Wi-Fiを利用する方でも、金融機関や会社情報にアクセスしない場合、VPNを導入する必要性は薄いと言えるでしょう。

自宅のWi-FiにVPNは必要?

自宅のWi-FiにVPNを導入する必要は全くありません。むしろ、デメリットの部分が大きくなるだけです。

VPNは拠点間の通信を保護するために利用すると説明しましたが、例えば自宅から学校や会社、金融機関のサーバーにアクセスする場合、VPNの導入は非常に有効です。

しかし、VPNのデメリットとして、通信の暗号化による通信速度の低下やコスト面が挙げられ、自宅のWi-Fiに導入するメリットはほとんどありません。セキュリティの強化を目的とした導入でもメリットは非常に少ないでしょう。

在宅勤務などで、自宅から外部のサーバーにアクセスする場合を除き、自宅のWi-FiにVPNを導入するのはデメリットが大きいことを覚えておきましょう。

個人利用でVPNを利用する際の選び方

テレワークの実施により、自宅から他のサーバーにアクセスする機会がある方はVPNの導入を進めましょう。選び方は個人の用途で異なりますが、会社のデータサーバーや金融機関へアクセスする場合、セキュリティを重視するべきです。

また、簡単なセキュリティ強化や海外から日本のコンテンツにアクセスする場合は安さを重視しましょう。紹介する選び方の一つを参考にするのではなく、それぞれで異なる選び方を紹介していますので、ぜひ併せて参考にしてください。

ここからは個人利用で判断基準になりやすい項目を紹介しています。

価格

VPNを選ぶ上で、最も重要視されやすい項目が「価格」です。VPNを提供する事業者が設定している価格はそれぞれで異なり、提供されるサービス内容も違います。

VPNのサブスクを購入する際のコツとして、目的を明確にした上で、一度に長期契約を結ぶことです。VPN事業者は、長期契約時の月額料金を安く設定しており、お得に利用できる仕組みです。

短期間の利用やお試しで利用したい方は、7日間の短いプランを用意しているVPNサービスを利用しましょう。1か月プランは最低でも月1000円前後かかることがほとんどで、短期契約のメリットはどうしても少なくなってしまいます。しかし、海外旅行や出張、短期間の滞在であれば、1か月プランは非常に有効です

価格だけで選ぶのではなく、目的に合わせて契約内容や期間を選ぶことができれば、非常に賢い選び方ができていると言えます。

それでも価格の安さを重視したい方は「短期間で安いVPN3選」を参考にしてください。安さで選ぶ際の注意点や安全性にも触れていますので、併せてご覧ください。

セキュリティ

セキュリティは各VPN事業者が提供するサービスの内容にもよりますが、セキュリティが充実しているVPNサービスを選びましょう。

中でもNordVPNは「ダークウェブモニター」や「マルウェア保護」が標準搭載されており、セキュリティが充実したサービスとして有名です。

  • 「ダークウェブモニター」は、ダークウェブで自身の個人情報が売買されているかを定期的に調べるサービスです。
  • 「マルウェア保護」はコンピューターウイルスやトロイの木馬、ランサムウェア、スパイウェアなど、悪意のあるソフトウェアやコードから保護してくれる機能です。

その他に「自動キルスイッチ機能」は何らかの不具合により、VPN接続が切断された際に、インターネット接続も自動で切断してくれる機能です。VPN接続は通信が不安定になる可能性があり、VPNが切断された状態でインターネットを使用し続けることを防いでくれます。

セキュリティの強化を目的としてVPNを導入する方も増えているため、セキュリティの内容は重要視しましょう。

対応サービスの有無

海外から日本のサービスやコンテンツにアクセスする場合、アクセスが可能なサービスの有無は確認しておきましょう。

特にHuluやU-NEXT、日本版Netflixなどを海外から視聴するには、VPNの導入が必須です。長期間の滞在や移住であれば、日本のコンテンツへアクセスする可能性もあります。VPNサービスによっては、対応しているサービスの一覧表を掲載しており、一目で対応サービスを見ることが可能です。

VPNを契約した後に、サービスが利用できないのは困りますからね。しかし、VPN事業者はサービスに満足できなかった方向けに、無料の返金保証期間を設けており、返金の対応を受けることができます

できるだけ、対応サービスの一覧表を掲載している事業者を選び、VPNの選び方にミスがないよう心がけましょう。

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